1945年3月9日に公開された映画『天井桟敷の人々』。
この記事では、映画『天井桟敷の人々』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『天井桟敷の人々』の予告編
この作品は、第一幕「犯罪大通り」と第二幕「白い男」の2幕構成になっていることが大きな特徴です。
物語の舞台は1820年代のパリで、犯罪大通りが賑わうところから、物語は始まります。無名の俳優であったフレデリックは、パリの街角でガランスに一目惚れし、饒舌に愛を語るものの、ガランスは軽くあしらうだけに終わります。ガランスと彼女を取り巻くフレデリックやバチスト、また伯爵との関係が繰り広げられていきます。
映画『天井桟敷の人々』のあらすじ(ネタバレなし)
無名の俳優であるフレデリックはパリでガランスに一目惚れします。
ガランスは、ピエール・ラスネールと犯罪大通りで、パントマイムの客寄せを楽しんでいました。
懐中時計が盗まれたことを巧みなパントマイムで再現し嫌疑を晴らしたバチストは、ガランスに恋焦がれるようになります。劇場主の娘で女優のナタリーは、バチストを愛していましたが、彼のガランスへの想いを知り、ショックを受けてしまいます。
一方、フレデリックは公演中のトラブルで代役を申し出たことをきっかけにして、フュナンビュール座に出演するようになります。
バチストのパントマイムは評判になり、フレデリックとガランスも同じ舞台で共演するようになっていました。
そして、物語は二幕へと続きます。
映画『天井桟敷の人々』の解説
「天井桟敷の人々」は、1945年3月9日にフランスで、1952年2月20日に日本で、それぞれ公開されています。2幕構成になっていて、第一幕は約100分、第二幕は約90分という構成です。
第二次世界大戦中、フランスで製作された映画で、製作期間には3年3ヶ月が費やされました。また製作費は16億円にまでのぼり、当時としては破格のスケールで作られた大作映画です。
1946年のヴェネツィア国際映画祭において、特別賞を受賞したほか、1979年のセザール賞においても、特別名誉賞を受賞しました。また、ランキングにも多く入っています。
映画『天井桟敷の人々』のみどころ
数年後に飛んだ物語は、ガランスはフレデリックと別れたあと、伯爵夫人として暮らしており、バチストは劇場の看板役者となり、ナタリーと結婚して男の子を授かったところから始まります。
ある日、フレデリックはバチストを観に行った劇場で、ガランスと再会するのでした。
やがて富裕層に恨みを抱いていたピエールは、フレデリックと伯爵に接近すると、ゆすりや脅迫を始めてしまいます。
最後には、愛し合っていても、バチストとは一緒にはなれないと、すでに悟っていたガランスは、そのことをバチストに告げます。
ナタリーは「ずっと彼女を想っていたのか」とバチストを問い詰めますが、バチストは遂に答えることができないままでした。
映画『天井桟敷の人々』の感想
フランス映画らしい繊細で優美な場面が描かれた作品でした。2008年にはパリの国立オペラバレエ団によって上演されており、物語の展開そのものが芸術のようでした。
描かれた愛も、フランス人らしい誇り高いイメージを持たせるものが多いように感じます。
映画『天井桟敷の人々』の登場人物・キャスト
ジャン・バチスト / ガスパール・ドビュロー:ジャン=ルイ・バロー
ガランス:アルレッティ
フレデリック・ルメートル:ピエール・ブラッスール
ピエール・フランソワ・ラスネール:マルセル・エラン
ナタリー:マリア・カザレス
モントレー伯爵:ルイ・サルー
古着商ジェリコ:ピエール・ルノワール
盲人“絹糸”:ガストン・モド
アンセルム・ドビュロー:エチエンヌ-マルセル・ドゥクルー
フュナンビュール座座長:マルセル・ペレ
フュナンビュール座舞台監督:ピエール・パロー
エルミーヌ夫人:ジャンヌ・マルカン
アヴリル:ファビアン・ロリス
スカルピア・バリーニ:アルベール・レミー
バチストの息子シャルル・ドゥビュロー:ジャン=ピエール・ベルモン
映画『天井桟敷の人々』のスタッフ
監督:マルセル・カルネ
脚本:ジャック・プレヴェール
製作:フレッド・オラン
音楽:モーリス・ティリエ、ジョゼフ・コズマ
撮影:ロジェ・ユベール、マルク・フォサール

