リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンド『Live at the Greek Theatre 2019』とは?──30周年を飾る奇跡のステージ、その全貌と感動の瞬間

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音楽には、不思議な力がある。香りや景色よりも先に、ある一瞬の記憶を呼び起こすことがある。
たとえば、リンゴ・スターの声が響く「With a Little Help From My Friends」が流れるとき。
それはもはや“あの頃のビートルズ”ではなく、“今ここにいるリンゴ”の声として、私たちの心に届く。

2019年9月1日、ロサンゼルスのグリーク・シアターにて行われた一夜限りのステージ。
そこには、音楽を愛し続けてきた男と、彼を支える伝説の仲間たちがいた。
そして彼らの音が、ステージを、客席を、夜空を震わせた。

その夜の記録が『Live at the Greek Theatre 2019』というアルバムに刻まれている。
リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンド──30周年という節目に鳴り響いた、友情と感謝と祝福のハーモニー。
このアルバムを通して、私たちは“音楽の贈り物”に出会うことができる。

この記事を読むとわかること

  • 『Live at the Greek Theatre 2019』の背景と収録内容
  • リンゴ・スター&オール・スター・バンドの30年の軌跡
  • 全24曲の詳細な楽曲解説と聴きどころ

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『Live at the Greek Theatre 2019』とは?──アルバムの基本情報と背景

2019年9月1日、ロサンゼルスのグリーク・シアター──その半円形のステージには、幾千もの記憶が刻まれている。
そしてその夜、リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンドが奏でたのは、30年という歴史の重みと、それを共に歩んだ仲間たちとの奇跡のハーモニーだった。

この『Live at the Greek Theatre 2019』は、2022年11月25日にリリースされたライブ・アルバムである。
CD、DVD、Blu-ray、そしてレコード・ストア・デイ限定で2枚組の黄色アナログ盤という形でも発売された。
ファンそれぞれの“音の受け取り方”に応えるように、さまざまなメディアでのリリースがなされたことも、このアルバムの大きな特徴だ。

グリーク・シアターは、リンゴにとって特別な場所でもある。
2010年にも同会場でライブ・アルバムをリリースしており、今回が2度目の記録となる。
そしてこの夜は、オール・スター・バンド結成30周年を記念するツアーの最終日でもあった。

集大成としての意識──それが、音の一粒ひとつぶに込められていた。
舞台に立つリンゴの笑顔、観客の手拍子、歴代の名曲たちが織りなす一体感。
このアルバムは、ただの“ライブ記録”ではなく、“感情の記録”である。

リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンドとは?──30年の歴史を振り返る

「スターがスターを呼ぶ」──リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンドを一言で表すなら、そんな言葉がふさわしいかもしれない。
このバンドは、ただのバックバンドではない。
それぞれが独自のキャリアを持ち、音楽史に名を刻んできたミュージシャンたちが、リンゴのもとに集い、一夜ごとに音のセッションを繰り広げる。それが“オール・スター・バンド”というユニットの本質だ。

その始まりは、1989年。
ビートルズ解散後、ソロとして活動を続けていたリンゴが「誰かと一緒に演奏する喜び」を再び感じるために、自ら声をかけて集めたメンバーたちが、このバンドの原点となった。
第1期にはジョー・ウォルシュ(イーグルス)、レヴォン・ヘルム(ザ・バンド)、ドクター・ジョンなど錚々たる顔ぶれが名を連ね、瞬く間に“夢の競演”として話題をさらった。

その後、メンバーはツアーごとに入れ替わり、これまでに参加したミュージシャンは40人以上にのぼる。
TOTOのスティーヴ・ルカサー、Santanaのグレッグ・ローリー、Men at Workのコリン・ヘイなど、それぞれの代表曲を持ち寄ってライブを構成するスタイルは、ファンにとっても“名曲の玉手箱”のような魅力を放つ。

リンゴ・スターがこのバンドに込めたのは、名声でも野心でもなく、音楽を「楽しむ」という純粋な動機だ。
それゆえに、彼のステージにはいつも笑顔があり、軽やかなユーモアがあり、観客との“心の呼吸”がある。
『Live at the Greek Theatre 2019』は、その精神が30年間変わらず続いてきた証でもある。

参加メンバーの顔ぶれ──レジェンドたちの“再会”

『Live at the Greek Theatre 2019』でステージを共にした面々は、単なるサポートメンバーではない。
それぞれが音楽史に刻まれる代表曲を持ち、世代を超えて愛されてきたアーティストたちである。
その多彩さ、豪華さ、そしてバンドとしての一体感が、このアルバムに特別な魔法をかけている。

まず注目すべきは、TOTOのギタリスト、スティーヴ・ルカサー
「99」「Rosanna」「Africa」「Hold the Line」といった世界的ヒット曲のギターを手がけた名手であり、そのテクニカルかつ情熱的なプレイは、このライブでも圧巻だ。オリビア・ニュートン=ジョンの「Physical」ではベースを弾いている事でも有名。

続いて、Men at Workのボーカリスト、コリン・ヘイ
「Who Can It Be Now?」「Down Under」といったニューウェーブ・サウンドの名曲を、あの独特のトーンで披露する彼の姿は、80年代を生きた世代にとってまさに胸熱の瞬間となるだろう。

さらには、Average White Bandのヘイミッシュ・スチュアートも加わる。
彼が歌う「Pick Up the Pieces」や「Cut the Cake」は、ソウルとファンクのグルーヴをこのライブに持ち込み、観客の身体を自然と揺らす。

また、SantanaやJourneyで活躍した伝説的キーボーディスト、グレッグ・ローリーもこの夜の主役の一人だ。
「Evil Ways」や「Black Magic Woman」など、サイケデリックなラテンロックの名曲が夜風の中に溶けていく様は、まさに“再会”という言葉にふさわしい音の邂逅だった。

このように、リンゴ・スターが信頼を寄せるミュージシャンたちが集まり、それぞれの“物語”をこの一夜のステージに持ち寄った。
それは音楽の博覧会であると同時に、彼ら自身にとっても“過去と今”を重ね合わせる時間だったのかもしれない。

全24曲のセットリストと解説──30年の軌跡を音で辿る

Disc 1

1. Matchbox

カール・パーキンスのロカビリー・ナンバー。リンゴがビートルズ時代から愛唱してきた楽曲で、オープニングにふさわしいエネルギッシュな一曲。

2. It Don’t Come Easy

リンゴのソロ代表曲。1971年にリリースされ、彼のソロ活動の成功を象徴するナンバー。

3. What Goes On

ビートルズのアルバム『Rubber Soul』に収録された楽曲。リンゴがリード・ボーカルを務めた数少ないビートルズ曲の一つ。

4. Evil Ways

サンタナのデビュー・アルバムからの一曲。グレッグ・ローリーのキーボードとボーカルが光るラテン・ロックの名曲。

5. Rosanna

TOTOの代表曲。スティーヴ・ルカサーのギターとボーカルが冴え渡る、80年代を代表するポップ・ロック・ナンバー。

6. Pick Up the Pieces

アヴェレージ・ホワイト・バンドのインストゥルメンタル・ファンク。ヘイミッシュ・スチュアートのベースがリズムを牽引する。

7. Down Under

Men at Workのヒット曲。コリン・ヘイのボーカルがオーストラリアの風景を想起させる、ユーモラスな楽曲。

8. Boys

ザ・シュレルズのカバーで、ビートルズ時代からリンゴが歌ってきたロックンロール・ナンバー。

9. Don’t Pass Me By

リンゴが作詞作曲したビートルズの楽曲。カントリー調のリズムが特徴的。

10. Yellow Submarine

ビートルズの代表曲の一つ。観客とのコール&レスポンスが楽しい、ライブ映えするナンバー。

11. Cut the Cake

アヴェレージ・ホワイト・バンドのファンク・ナンバー。ヘイミッシュ・スチュアートのボーカルが冴える。

12. Black Magic Woman

サンタナの代表曲。グレッグ・ローリーの情熱的なキーボードとボーカルが、ラテンの情熱を感じさせる。

Disc 2

13. You’re Sixteen

ジョニー・バーネットのカバーで、リンゴのソロ・ヒット曲。軽快なリズムが心地よい。

14. Anthem

リンゴのソロ曲で、平和と愛をテーマにしたメッセージ性の強いナンバー。

15. Overkill

Men at Workのヒット曲。コリン・ヘイのボーカルが切なさを醸し出す。

16. Africa

TOTOの代表曲。スティーヴ・ルカサーのギターとボーカルが、壮大な世界観を描き出す。

17. Work to Do

アイズレー・ブラザーズのカバーで、アヴェレージ・ホワイト・バンドも取り上げたファンク・ナンバー。ヘイミッシュ・スチュアートのボーカルが力強い。

18. Oye Como Va

ティト・プエンテのラテン・ナンバーをサンタナがカバーした楽曲。グレッグ・ローリーのキーボードが躍動する。

19. I Wanna Be Your Man

ビートルズの楽曲で、リンゴがリード・ボーカルを務めたロックンロール・ナンバー。

20. Who Can It Be Now?

Men at Workのヒット曲。コリン・ヘイのボーカルがユニークな世界観を表現する。

21. Hold the Line

TOTOのデビュー・シングル。スティーヴ・ルカサーのギターとボーカルがエネルギッシュ。

22. Photograph

リンゴのソロ・ヒット曲。ジョージ・ハリスンとの共作で、切ないメロディが印象的。

23. Act Naturally

バック・オーウェンスのカントリー・ナンバーをビートルズがカバーした楽曲。リンゴのボーカルが親しみやすい。

24. With a Little Help From My Friends

ビートルズの名曲で、リンゴがリード・ボーカルを務めた。このライブでは、歴代のオール・スター・バンドのメンバーがステージに登場し、友情と感謝の気持ちを込めて演奏された。

『With a Little Help From My Friends』に込められた、友情の証

それは、ただの“ラストソング”ではなかった。
『Live at the Greek Theatre 2019』における「With a Little Help From My Friends」は、リンゴ・スターと彼を支えてきたすべての人々への感謝、そして音楽を通じて築かれた絆の証だった。

この楽曲は、1967年のビートルズの名作『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』に収録されたもので、リンゴがジョンとポールから与えられた楽曲でもある。
彼の優しさとユーモアを引き出すように書かれたこの歌は、50年以上を経ても、彼のステージに欠かせない存在だ。

この夜、ステージの最後にそのイントロが響くと、客席からは自然と歓声と拍手が沸き上がった。
そして、曲のクライマックスでは、過去にリンゴのバンドに参加していたエリック・カルメン、ジョー・ウォルシュ、ニルス・ロフグレン、エドガー・ウィンターらが登場し、まるで“音楽の同窓会”のような空気がステージを包み込んだ。

この共演には、計算された演出ではなく、心からの再会と尊敬の念が滲んでいた。
「僕は少しの助けを、友だちからもらえばいい」というあの一節は、30年の歩みを見守ってきた観客にとっても、胸に染みるメッセージだったのではないだろうか。

こうして、『Live at the Greek Theatre 2019』は、ただのライブではなく、リンゴ・スターの“音楽人生そのもの”を祝福する夜となった。
そしてこのラストソングは、その旅路の最も美しいエピローグとして、聴く人の心に刻まれる。

『Live at the Greek Theatre 2019』の魅力──CD・DVD・アナログ盤、すべてのフォーマットで体験したい理由

音楽は、耳で聴くだけのものではない。
目で見て、手で触れて、心で受け止める──そんな“体験”として味わうことで、その魅力は何倍にも広がっていく。

『Live at the Greek Theatre 2019』は、そんな“体験”を重視するリスナーのために、CD、DVD、Blu-ray、アナログ盤と多彩なフォーマットでリリースされた。

🎧 CD:純粋に“音”と向き合いたいあなたへ

セットリスト全体の流れや構成美をじっくり堪能できるのがCDの魅力。
臨場感あるミキシングによって、グリーク・シアターの空気までもが耳元に届くような感覚を味わえる。

📀 DVD/Blu-ray:その“表情”と“視線”を追いかけたいあなたへ

ライブをただの「音源」としてではなく、「記録映像」として保存したい人にはこちら。
リンゴの笑顔、観客の拍手、バンドの息遣い──そのすべてが画面越しに迫ってくる。
30周年という節目にふさわしい、映像作品としての完成度も極めて高い。

💛 アナログ盤:手触りと温もりを愛するあなたへ

レコード・ストア・デイ限定で発売された2枚組の黄色アナログ盤は、まさに“宝物”と呼ぶにふさわしい。
大きなジャケットを手にした瞬間から、すでに音楽体験は始まっている。
針を落とすひとときも、音が鳴るまでの静寂も、すべてが愛おしくなる。

このように、『Live at the Greek Theatre 2019』は、リスナーの生活や感性に合わせて自由に楽しめる“パッケージ”として作られている。
あなたがどの形でこのアルバムを迎え入れるかによって、その物語の受け取り方もまた、きっと変わってくるだろう。

まとめ:30年分の「ありがとう」が詰まった一夜──あなたの“記憶”にも寄り添う一枚

音楽は、時間を超える。
過去の記憶を呼び起こし、今の感情に寄り添い、未来の希望を灯してくれる。

『Live at the Greek Theatre 2019』は、まさにそんな力を宿したアルバムだ。
リンゴ・スターというひとりのドラマーが、「友だちの助けを借りて」歩んできた30年。
その旅路を祝うように、音の一粒一粒に「ありがとう」の気持ちが込められている。

観客の拍手に包まれながら歌われた「With a Little Help From My Friends」は、彼から私たちへのメッセージでもあり、私たちから彼への応援歌でもある。

もしあなたが、かつてビートルズを聴いていたなら。
あるいは、人生に少し疲れてしまったとき、そっと音楽に救われたことがあるなら。
このアルバムは、きっとあなたの心の片隅に、優しく灯る“記憶”となって残ってくれるだろう。

30年の歩みと、友情と、音楽の力が詰まったこの一枚──『Live at the Greek Theatre 2019』を、どうかあなたの人生にも添えてみてほしい。

この記事のまとめ

  • リンゴ・スター30周年記念ライブの記録
  • 豪華メンバーによる全24曲の名演奏
  • 友情と感謝が詰まったラストの感動
  • CD・DVD・アナログ盤で体験可能
  • “With a Little Help From My Friends”に込めた思い
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あの曲と、あの瞬間|心に残る音楽日記
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