元ビートルズ再集結!『リンゴズ・ロートグラビア』に込められた絆と音楽愛

beatles
スポンサーリンク

1976年、リンゴ・スターが発表したアルバム『リンゴズ・ロートグラビア』。
この作品は、単なるソロアルバムではありませんでした。
ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン——元ビートルズの3人がそれぞれ楽曲を提供し、リンゴの音楽人生を支え続ける“絆”が形になった、まさに奇跡のような一枚です。
さらにピーター・フランプトンやエリック・クラプトンといった豪華ゲストも参加し、楽曲ごとに異なる表情を見せる本作は、VOD世代にもぜひ触れてほしいロックの名盤。
この記事では、そんな『リンゴズ・ロートグラビア』に込められた音楽愛と友情の軌跡を、収録曲とともにたどっていきます。

この記事を読むとわかること

  • リンゴ・スター『リンゴズ・ロートグラビア』の全体像と制作背景
  • 元ビートルズ3人による楽曲提供の内容と意味
  • 豪華ゲスト陣と全11曲の聴きどころガイド
スポンサーリンク

リンゴ・スターが立ち上げた「Ring O’ Records」とは?

リンゴ・スターは1975年、長年所属していたEMI、自分たちの会社であるアップルを離れ、自身のレーベル「Ring O’ Records」を設立しました。

これは、彼自身の音楽的自由を追求するための大きな決断であり、アーティストとしての自立を象徴する一歩でした。

このレーベルからの第一弾として発表されたのが、アルバム『リンゴズ・ロートグラビア(Ringo’s Rotogravure)』です。

当時、リンゴはビートルズの余韻が残る中で、自らの音楽的アイデンティティを模索していました。

そんな中、「自分の音楽を自分の手で発信したい」という強い思いが、レーベル設立の動機になったのです。

Ring O’ Recordsは、リンゴ自身の作品だけでなく、新人アーティストの発掘や支援も目的としており、Carl Groszmanなど数名のミュージシャンと契約を結びました。

とはいえ、レコード業界は容易ではありませんでした。

レーベルの商業的成功には至らず、後に活動を縮小していきますが、それでもアーティストとしての意志表示としての意味は大きかったと言えるでしょう。

このレーベルから生まれた『リンゴズ・ロートグラビア』は、まさにそのリンゴの覚悟と挑戦が結実したアルバムなのです。

収録曲全曲紹介|ディスク別ガイド

本アルバムはリンゴ・スターが自らのレーベル「Ring O’ Records」からリリースしたスタジオ作品で、全11曲を収録。

ここでは全収録曲をトラックごとに整理し、それぞれの意味と聴きどころを簡潔に紹介します。

ディスク|リンゴズ・ロートグラビア(1976年)

  • ロックは恋の特効薬(A Dose of Rock’n Roll):リンゴらしい陽気なロックナンバー。ピーター・フランプトンのトーキング・モジュレーターが楽曲を彩る。
  • ヘイ・ベイビー(Hey Baby):1961年のヒット曲をカバー。親しみやすいリズムとリンゴの味わいあるボーカルが魅力。
  • ピュア・ゴールド(Pure Gold):ポール・マッカートニーから提供された一曲。リンダと共にバッキングでも参加し、上品なメロディが印象的。
  • クライン(Cryin’):カントリー調の切ないナンバー。ペダル・スティールが印象的で、リンゴの感情がにじむ。
  • ユー・ドント・ノウ・ミー(You Don’t Know Me At All):哀愁を帯びたメロディと美しいストリングスが響く、アルバム屈指のバラード。
  • クッキン(Cookin’(In The Kitchen of Love)):ジョン・レノンが書き下ろし、自らピアノでも参加。遊び心と家庭的な温かさが同居する一曲。
  • アイル・スティル・ラヴ・ユー(I’ll Still Love You):ジョージ・ハリスンの提供曲。ジョージらしいメロディとストリングスの調和が美しい。
  • これが歌ってものさ(This Be Called A Song):エリック・クラプトン作。軽快ながらも味のあるギターフレーズが終始響く。
  • ラス・プリマス(Las Brisas):メキシコ風の明るいナンバー。リンゴと恋人ナンシー・アンドリュースの共作で、太陽の下の風景を想起させる。
  • レディ・ゲイ(Lady Gaye):ホーンとコーラスが絡む中テンポのポップ・ナンバー。ハリー・ニルソンもバッキングで参加。
  • スプーキー・ウィアードネス(Spooky Weirdness):環境音を含むエピローグ的なトラック。アルバムを締めくくる実験的な音世界。

ジョン、ポール、ジョージ——再び揃った3人の楽曲提供

ビートルズ解散から6年が経った1976年、リンゴ・スターのソロアルバム『リンゴズ・ロートグラビア』において、元ビートルズの3人が揃って楽曲を提供したという事実は、当時の音楽ファンにとって驚きと感動をもたらしました。

このアルバムは、解散後もなお続く4人の絆を感じさせる貴重な作品であり、ジョン、ポール、ジョージそれぞれの個性が、リンゴの世界に自然と溶け込んでいます。

それぞれの楽曲は単なる提供曲ではなく、“リンゴのために書かれた”ことが感じられる、温かみのある内容が特徴です。

ジョン・レノンが贈る「Cookin’(In The Kitchen Of Love)」

当時“主夫生活”を送っていたジョン・レノンが、久しぶりにスタジオに戻ってレコーディングしたのがこの曲。

タイトル通り料理をテーマにしたユーモア溢れる内容で、ピアノ演奏もジョン自身が担当。彼が家庭生活の中でも音楽の火を絶やしていなかったことを感じさせる1曲です。

リンゴとの友情がにじみ出る、陽気でスウィングするナンバーです。

ポール・マッカートニーの「Pure Gold」——その名にふさわしい美しさ

ポール・マッカートニーが提供した「Pure Gold」は、タイトル通りのきらめきを持つミディアム・テンポのポップソング

バッキングにはポールだけでなくリンダ・マッカートニーも参加し、夫婦でリンゴを支える姿勢が印象的です。

優しく語りかけるようなメロディとコーラスワークは、まさにポールらしい温もりに満ちた1曲です。

ジョージ・ハリスンによる「I’ll Still Love You」——静かな情熱

ジョージ・ハリスンが書き下ろしたこのバラードは、彼独特のスピリチュアルな感性が表れた楽曲。

演奏には参加していないものの、歌詞とメロディにはジョージの「静かな情熱」が宿っており、リンゴへの友情を感じ取ることができます。

しっとりとした雰囲気でアルバムの深みを増しており、ポップで楽しい曲が多い本作の中で、ひときわ印象に残る存在です。

このように、『リンゴズ・ロートグラビア』は単なるコラボレーションではなく、ビートルズ時代の信頼関係と友情が形になったアルバムなのです。

ジョン、ポール、ジョージの“音”によって、リンゴの個性がより鮮明になった本作は、ビートルズを愛する全ての人にとって、聴くべき価値のある1枚と言えるでしょう。

豪華ゲストによるバックアップと音の多様性

『リンゴズ・ロートグラビア』の魅力は、元ビートルズの楽曲提供だけにとどまりません。

このアルバムには、1970年代を代表するミュージシャンたちが数多く参加しており、楽曲ごとに異なるカラーを感じさせる音作りが楽しめます。

リンゴ・スターの人脈の広さと、彼自身が多くのアーティストから愛されていることが、音の広がりにも表れているのです。

ピーター・フランプトンが刻むギターの存在感

ロックは恋の特効薬(A Dose Of Rock’n Roll)」では、ピーター・フランプトンが印象的なギターを披露。

特にトーキング・モジュレーターを駆使した独特のサウンドは、1970年代ロックの象徴ともいえるテクニックであり、聴く者を一瞬で惹き込む力を持っています。

当時のロックシーンの勢いを象徴するようなサウンドは、アルバムの幕開けにふさわしいインパクトを与えています。

エリック・クラプトンのソングライティングと演奏

エリック・クラプトンは、「This Be Called A Song(これが歌ってものさ)」という楽曲を提供。

この曲ではクラプトンらしい軽快なギタープレイが全編にわたって展開され、リンゴのポップで柔らかなボーカルと絶妙にマッチしています。

クラプトンの提供楽曲は少ないながら、リンゴとのコラボレーションとして貴重な1曲となっています。

ストリングスとホーンが織りなすアレンジの妙

本作では、プロデューサーのアリフ・マーディン(Arif Mardin)がストリングスとホーンアレンジを担当。

ジャズやソウルの名アレンジャーとしても知られる彼のセンスが、本作に高級感と奥行きを与えています。

また、マイケル&ランディ・ブレッカー兄弟など、ニューヨークを代表するホーンセクションも参加しており、演奏面でも一切の妥協がない仕上がりとなっています。

このように、『リンゴズ・ロートグラビア』は曲ごとに違った音世界を楽しめるアルバムです。

その多彩さは、リンゴ自身の懐の深さを物語っており、聴くたびに新たな発見がある作品と言えるでしょう。

リンゴ・スターとモーリンの離婚|音楽の裏にあった衝撃の人間ドラマ

リンゴ・スターの最初の妻、モーリン・スターキーとの結婚は1965年に始まり、1975年の離婚までおよそ10年にわたり続きました。

しかし、その結婚生活は、華やかな音楽活動の裏で深刻な問題を抱えていたのです。

その背景には、リンゴ自身のアルコール依存や薬物乱用、そしてモーリンのジョージ・ハリスンとの不倫という、複雑な人間関係がありました。

モーリンとリンゴの出会いと結婚

モーリンはリバプール出身の元美容師で、キャバーン・クラブでリンゴと出会い、“夢を叶えたファン”として注目されました。

二人は1965年に結婚し、3人の子供をもうけます。

当初は支え合う関係でしたが、ビートルズの世界的成功とツアー生活、報道の過熱により、次第にすれ違いが生じていきます。

夫婦の崩壊とビートルズ内での不倫

ビートルズ解散後、リンゴは精神的にも不安定となり、酒とドラッグに溺れる生活を送り始めます。

本人も後に「自分は酔っ払いで、妻を殴る夫だった」と語るほど、家庭は荒れていきました。

そのような中で、モーリンはなんとリンゴのバンド仲間だったジョージ・ハリスンとの関係に癒しを求めるようになっていきます。

ディナーパーティーでの衝撃の告白

クリス・オデルの回顧録によれば、ジョージはついにリンゴの前で「君の妻に恋をしている」と公言。

この時リンゴは「知らない男より君の方がマシだ」と返したと言われていますが、その後も夫婦関係の修復は叶わず、リンゴ自身もモデルのナンシー・リー・アンドリュースとの不倫に走るようになりました。

こうして二人の関係は決定的に破綻し、1975年に正式に離婚しました。

離婚後のモーリンの人生と最期

離婚後、モーリンは鬱状態に陥り、自殺未遂も経験しますが、その後再婚し娘も出産。

しかし1994年に白血病と診断され、治療のかいもなく47歳で死去。

彼女の死を悼み、ポール・マッカートニーが「Little Willow」を捧げたことは、今もファンの間で語り継がれています。

リンゴとモーリンの関係は、ビートルズという時代の裏にあった複雑な人間関係と葛藤を映し出すものであり、彼女もまたビートルズ史を語る上で欠かせない存在と言えるでしょう。

まとめ:友情が音楽になった——『リンゴズ・ロートグラビア』をVOD世代へ

『リンゴズ・ロートグラビア』は、単なるソロアルバムではなく、音楽を通じて再び結ばれたビートルズの絆を感じさせる一枚です。

ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスンが、それぞれの想いとともに楽曲を提供し、さらにピーター・フランプトンやエリック・クラプトンといった当時のトップアーティストが集結。

まさに“友情が音楽になった”と言える作品に仕上がっています。

今でこそ、ビートルズのメンバー全員が揃うことは叶いません。

しかしこのアルバムには、4人が確かに存在し、それぞれのスタイルが穏やかに交わる瞬間が詰まっているのです。

そして、それをまとめあげるのがリンゴ・スターという存在であり、彼の人柄や音楽への情熱が、すべての音を優しく包み込んでいます。

今の時代、VODや音楽サブスクリプションで手軽に名盤を楽しめる環境があります。

『リンゴズ・ロートグラビア』は、その中でも“再発見されるべき作品”として、若い世代にも聴いてほしいアルバムです。

華やかさや派手な話題性だけではない、真の音楽のあたたかさと、人と人とのつながりを、このアルバムはそっと教えてくれます。

まだ聴いたことがない方も、もう一度聴いてみたい方も、ぜひこの機会に『リンゴズ・ロートグラビア』をじっくり味わってみてください。

この記事のまとめ

  • リンゴ・スターの1976年作『リンゴズ・ロートグラビア』を解説
  • ジョン、ポール、ジョージの3人が楽曲提供で再集結
  • ピーター・フランプトンやクラプトンなど豪華ゲストが参加
  • カントリー、ポップ、レゲエまで幅広い音楽性
  • 自主レーベル「Ring O’ Records」からの第一作
  • 楽曲ごとの特徴と聴きどころをトラック順に紹介
  • VODやサブスクで楽しめる名盤として再評価
beatles
スポンサーリンク
kamenriderjiroをフォローする
スポンサーリンク
あの曲と、あの瞬間|心に残る音楽日記
タイトルとURLをコピーしました